放し飼いの出来ない低能な犬

If。肉奴隷にされた辻丸の話。








……視界がぼやけて意識が朦朧としてくる。

そんな視界に映るは横になった床と人。

…横になっているのは自分であると気付いたのは頭部をおもいっきり蹴られた時だった。
その痛みは例えようもない。

「がっ………はっ……!!」

「"ご主人様"と言えと言ったのが聞こえなかったのか」

……いつもなら反撃するが、思うように体が動かない。さっきまでずっと暴行を行われ、随分衰退している状態でもあるが、手足首を拘束されているので身動きすら取れない。

「ホラ、言え」


………俺は屈しない。


「言え」

………俺は屈しない。


その瞬間腹に激痛が走った。

「ぐぅ………っ!げほっげほっ……あ"っ」

「駄犬めが。」

目の前の"奴"の足が自分の血で赤く染まる。
次第に感覚がなくなっていく。

"奴"は俺の髪を乱暴に鷲掴み、顔を近づけた。

「そう言う可愛いげのない所もイイが、流石に飼い慣らさないと肉奴隷にはなれないな。」

俺は肉奴隷になるつもりもされるつもりもない。俺は屈しないのだから。

「だ……れが、……………お前の、言うこと…………なん…か……聞くか…」

すると、またさっきまでの何倍もの威力で蹴り飛ばされた。

"奴"の姿が小さくなるまで。


「飼い主の言うことも聞けないのか。」


一歩、また一歩と"奴"が近づいてくる。
息が荒くも、おもいっきり睨んでやった。


「放し飼いの出来ない低能な犬。」

「……フーーー……フーーー……あ"あ"っ………んっ……はがっ……ぁ……」

俺の身体はもう限界の域に達していた。

「こんな姿のお前をみたら、あいつはどう思うのだろうな?」



あいつ………?




あいつってまさか






心拍数がいっきに上がる。まさか、まさかまさかまさかまさかまさか。




ある一人の、愛しい人の顔が浮かんだ。

「もうお気づきかな?」


「やめろ"……………や"めて"くれ……」


「なら、"やめてください ご主人様"って言ったらやめてやる」


俺は屈しない


「言わないとどうなるかわかっているだろう?」


俺は屈しない。


「言え。」



俺は―――――――



「や………やめ"……て…くださ………ぃ"……ゴシュジ…ンサマ………!!」






数分前、俺は何て言ってたのだろうか?










正確に言うと辻丸が肉奴隷にされる前の話でした←

龍牙さんに助けてほしいと思う反面、自分の哀れな姿を見られたくないって気持ちもあり色々ごちゃ混ぜな辻丸←




なんかすみませんでした←←←←←