change the world

この世は残酷だ。


何の取り柄もない奴が利益を得て、人一倍努力した者が何の結果も残せず死んでゆく。

かつてこの地にいた者が言った。

『俺はやるぜ!この世界を変えてやるんだ。俺が新しい世界を作ってやる!』

僕はその時、その者の言葉に賛成した。

『ああ!絶対に成功すると誓ってるよ!』

だが、今思うと賛成した自分が哀れに思える。

なんの根拠もない言葉だった。


だが、ある者がその言葉に反対した。


『戯言はよせ。そんな世界を簡単に変えられるほど甘くはない。』

『おいおい、俺の辞書に"不可能"なんて文字はないんだぜ?』

彼は今までに色んな世界を旅してきた。

欲望のままに生きる世界。
生まれてはすぐ死んで行く世界。
何も無い、無の世界。

そんな反吐が出るような世界を幾度となく見てきた。

だから反対した。

いつまでも続く残酷な世界を変える事ができないと。


…その時僕はどっちの答えに賛成した?


記憶がない。


だが、そのあと人間に捕まえられそうになり、僕たちが離ればなれになったのは覚えている。

それっきり彼らと会っていないのも覚えている。

会っていない、というか彼らは死んでいるのだから会えないのは当たり前で。
その部分だけすっかり記憶がくり貫かれていた。


もし世界を変えると言った彼に賛成したならば、反対した彼は引き止めるのを止めたのか?

反対した彼に賛成したならば、世界を変えると言った彼は潔く諦めたのか?

僕は、何をやっていたんだ。

彼らが努力していたのをただただ見ていたのか。

何の取り柄もない奴、という言葉に自分を当てはめた。

大体の記憶を取り戻し、ある人のおかげで本当の自分も取り戻した今、僕に何ができるのだろう。

「僕にも、世界を変えられるかな。」


ふと、そんなことを呟いてみる。


それが、償いになるのだとしたら、僕はやる。

世界を、変えてやるんだ。

「******。ごめん。僕は過去の****に賛成する。」


勇猛だということを証明してやる。今。











シータさんのお話でした←


シータは一人で頑張るけど、後々
あひん…ディアフトライ助けてぇん…←ってなるのがオチ←

出てきた三匹に関しては後程また出しますので!